マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

時間旅行は実現可能ではない。が、超光速航法は……

 ――時間旅行

 について、この1週間、『道草日記』で色々と述べてきました。

 

 その目的は、

 ――超光速航法

 との比較です。

 

 ――超光速航法は実現可能である。

 ということを前提に――

 様々な宇宙活劇(space opera)の物語が紡がれていることは、7月4日の『道草日記』で述べた通りです。

 

 それら物語は、いずれも――

 とくに深刻な矛盾には直面をしていません。

 

 が、

 ――時間旅行

 は違うのですね。

 

 ――時間旅行は実現可能である。

 ということを前提に――

 様々なサイエンス・フィクション(science fiction)の物語が紡がれています。

 

 それら物語のいずれも――

 深刻な矛盾に直面をしています。

 

 ――因果の原理の乱れ

 という矛盾です。

 

 つまり、

 ――時間

 という観念は、因果の原理を円滑に弁えるために、人によって便利に用いられている道具に過ぎず――

 その“道具”を、

  過去・現在・未来

 の一次元空間に観立て、その“空間”を自由に行き交う――

 という発想は、

 ――根本的に無理がある。

 という洞察です。

 

 よって、

 ――時間旅行は実現可能ではない。

 ということは――

 様々なサイエンス・フィクションを通し、人々によって、明確に理解をされました。

 

 もちろん――

 そうしたこととは別に――

 この、

 ――時間旅行

 の発想を用いて――

 人々の心を大きく動かす物語は幾つも紡がれているのですが――

 

 それは――

 別の話です。

 

 少なくとも、

 ――時間旅行は実現可能である。

 という仮説は――

 様々なサイエンス・フィクションの物語によって、明確に否定をされている――

 といってよいでしょう。

 

 が、

 ――超光速航法は実現可能である。

 という仮説は――

 今のところ、いかなる宇宙活劇の物語によっても、明確には否定をされていないのですね。

 

 よって、

 ――超光速航法

 は――

 21世紀序盤の自然科学に基づく限り――

 あきらかに、

 ――荒唐無稽

 といわざるをえないのですが――

 

 でも――

 

(本当のところは、まだ、わからない)

 と――

 僕は思っています。