マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

地球外知性の探査

 ――地球外知的生命体

 を本気で見つけ出そうという活動が実在をします。

 

 ――SETI

 と呼ばれます。

 

 日本語では、

 ――セティ

 や、

 ――セチ

 と発音をされることが多いようです。

 

 英語の、

 ――Search for Extra Terrestrial Intelligence(地球外知性の探査)

 の頭文字をとった呼称です。

 

 その起源は意外に古く――

 1959年に発表をされた学術論文であるそうです。

 

 2人の物理学者が、

 ――もし、地球外知的生命体が存在をし、それなりの文明を築いていれば、我々は、電波を用いることで、彼らと通信を試みることができる。

 という内容でした。

 

 その論文を僕は読んでいないのですが――

 その自然科学的な内容の核心は、

 ――地球外知的生命体の存在の可能性

 ではなく、

 ――恒星間における通信技術の可能性

 であったと想像をします。

 

 以後、60年余りにわたって様々な活動が試みられましたが――

 いずれも地球外知的生命体の存在を示すような結果は得られていません。

 

 ……

 

 ……

 

 ――SETI

 は、大まかに、

 ――受動(passive)SETI

 と、

 ――能動(active)SETI

 とに分けられます。

 

 ――受動SETI

 は、

 ――地球外知的生命体からの発信を探し出して受けとろうとする活動

 で、

 ――能動SETI

 は、

 ――地球外知的生命体が存在をしていそうな恒星系へ発信を行う活動

 です。

 

 純粋に自然科学的に考えるならば――

 受動SETIは「観測」であり、能動SETIは「実験」であるといえます。

 

 受動SETIは、宇宙という自然をただみているだけですが――

 能動SETIは、宇宙という自然に介入をし、その応答をみてみようというのです。

 

 当初、

 ――SETI

 といえば、

 ――受動SETI

 でした。

 

 が――

 次第に、

 ――ただみているだけでは不十分だ。

 との発想が芽生え、

 ――能動SETI

 が試みられるようになりました。

 

 純粋に自然科学的に考えれば――

 それは、よくある研究の変遷です。

 

 が、

 ――SETI

 は、純粋に自然科学的な活動ではありません。

 

 ――「知的」とは何か、「生命」とは何か。

 を真剣に考えるという意味で、多少なりとも人文科学的であり――

 また、

 ――地球外知的生命体と我々との関係は、どのようであるか。

 を真剣に考えるという意味では、多分に社会科学的であるのです。