マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“科学技術や政治・経済の生起・発達”は、僕らの文明に固有の事象かもしれない

 ――“芸術や教養の存立・発展”は、僕らの文明に固有の事象ではない。

 ということを、8月7日の『道草日記』で述べました。

 

 この主張は、

 ――芸術や教養は“知性の内向的な要素”に依拠をしていて、この“知性の内向的な要素”は“ヒトらしい知性”の最大の特徴とはいえないから――

 という推定に基づいています。

 

 “ヒトらしい知性”の最大の特徴は、

 ――知性の外向的な要素

 です。

 

 この“知性の外向的な要素”に依拠をしているのは――

 例えば、

 ――科学技術や政治・経済

 です。

 

 よって、

 ――“芸術や教養の存立・発展”は、僕らの文明に固有の事象ではない。

 ということがいえるのと同時に、

 ――“科学技術や政治・経済の生起・発達”は、僕らの文明に固有の事象である。

 ということがいえるのかもしれません。

 

 このことが念頭にあると――

 例えば、

 ――地球外知的生命体

 や、

 ――SETI(Search for Extra Terrestrial Intelligence)

 の脆さ・危うさがみえてきます。

 

 僕らが、ふつうに、

 ――地球外知的生命体

 というときには――

 その生命体は、科学技術や政治・経済の発達を十分に成し遂げている、ということを前提に考えています。

 

 あるいは、

 ――SETI

 というときには――

 その探査(search)の対象となる地球外知性(extra terrestrial intelligence)は、十分に発達をした科学技術や政治・経済をもたらしている、ということを前提に考えています。

 

 本気で、

 ――地球外知的生命体

 のことを考え、

 ――SETI

 のことを考えるのなら、

 ――“知性の外向的な要素”の縛り

 から自由になることが必要です。

 

 その“縛り”は――

 もっと、わかりやすく述べるのなら、

 ――“科学技術や政治・経済”の縛り

 です。