マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「ヒトらしい知性」とは?

 ――知的生命体

 という言葉を用いるときには、

 ――ヒトらしい知性

 を備えた生命体なのか、

 ――「ヒトらしい」とはいえない知性

 を備えた生命体なのかを念頭に置くのがよい――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 つまり――

 一口に、

 ――知的生命体

 といっても――

 その観念は、少なくとも、

 ――ヒト型知的生命体

 と、

 ――非ヒト型知的生命体

 との2通りに分けられる――

 ということです。

 

 ここで鍵となるのは――

 もちろん、

 ――ヒトらしい知性

 の中身です。

 

 ――ヒトらしい知性

 とは、いったい、どんな知性なのか――

 

 ……

 

 ……

 

 僕は、

 ――外向的な知性

 であろう、と――

 考えています。

 

 ここでいう、

 ――外向的

 とは、

 ――興味や関心が生態の外部へ向けられやすい。

 という意味です。

 

 20世紀スイスの精神医学者カール・グスタフユング(Carl Gustav Jung)は――

 人の性格を、

 ――外向性

 と、

 ――内向性

 との2つに分けました。

 

 その分類は、今日の心理学に概ね受け継がれています。

 

 ――外向性

 とは、

 ――興味や関心が外界に向けられやすく、外界からの刺激への反応が敏感であり、決断は速く、行動的であり、社交的である。

 ということです。

 一方、

 ――内向性

 とは、

 ――興味や関心が内面に向けられやすく、内面における状態の変化に注意を払い、決断に慎重で、思慮は深く、内省的である。

 ということです。

 

 この分類を参考に――

 いま、

 ――興味や関心が生態の外部へ向かいやすい知性

 を、

 ――外向的な知性

 と呼び、

 ――興味や関心が生態の内部へ向かいやすい知性

 を、

 ――内向的な知性

 と呼ぶことにします。

 

 ここでいう、

 ――ヒトらしい知性

 とは、

 ――外向的な知性

 に他なりません。