――生命
という現象は、
――燃焼
という現象と同じように――
ある種の元素が主要な役割を担っている――
と考えられることを、きのうの『道草日記』で触れました。
その元素の候補の一つが、
――炭素
である――
ということにも触れました。
他にも候補はあります。
――水素
や、
――酸素
――窒素
などです。
とくに、
――水素
や、
――酸素
は――
主に、
――水
という分子として、
――生命
という現象に不可欠ではないか、と――
考えられています。
いずれも――
これら元素に代わって――
例えば、元素周期表の下の方(原子番号が大きい方)の元素によって、僕らが知っているのと同じような、
――生命
という現象が起こりうるとは――
ちょっと僕には思えないのです。
元素周期表の上の方の元素と下の方の元素とでは、だいぶ原子としての構造が違いますので、
――燃焼
や、
――生命
という現象との関わり方――あるいは、関わりやすさ――は全く違っていると考えるのが自然です。
――生命
という現象について――
それに関わる元素が、どこでも同じであるならば――
その現象を司る原理は唯(ただ)一つであり――
僕らは、すでに一つの生命を知っている以上――
この宇宙で起こりうる生命は、全て同じ原理で司られていると考えるのが自然です。
――地球上とは異なる環境では、我々の知っている生命とは似ても似つかない生命が起こっているに違いない。
との考えは――
大変に魅惑的ではありますが――
おそらく、不自然です。
――地球上とは異なる環境では、生命は起こりえないに違いない。
という考えのほうが自然です。