マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

入学試験の悪質度

 ――難しい問題が数少なく課されるのなら特別な受験技術は不要になる。

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 ここでいう、

 ――特別な受験技術

 とは何か――

 

 ……

 

 ……

 

 色々とありますが――

 

 その殆どは、

 ――時間の節約の技術

 です。

 

 いかに短い時間で問題を解いていくか――

 

 ……

 

 ……

 

 この技術は、

 ――事務処理で威力を発する技術

 といえます。

 

 つまり、

 ――特別な受験技術

 あるいは、

 ――時間の節約の技術

 は、

 ――事務処理能力

 の一つの具体形といえるでしょう。

 

 こうした能力が、

 ――教わり育とう!

 の思いと無縁であることは――

 あらためて指摘をするまでもないと思います。

 

 もし、出題者が本気で、

 ――教わり育とう!

 の思いに溢れている志願者を選び出そうとするのであれば、

 ――事務処理能力

 の有無などは問わないのがよいのです。

 

 そういう入学試験こそが、

 ――良質な入学試験

 といえます。

 

 いいかえるならば、

 ――事務処理能力

 の有無を問う試験――あるいは、

 ――時間の節約の技術

 を試す試験――は、

 ――悪質な入学試験

 といってよいでしょう。

 

 ……

 

 ……

 

 僕は、

 ――入学試験の悪質度

 というものを考えています。

 

 それは、

 ――試験時間を延ばした場合の単位時間あたりの平均点の上昇

 です。

 

 例えば――

 同じ程度の学力を備えていると考えられる志願者の集団2つについて――

 同じ入学試験を、片方の集団は1時間で解き、もう片方の集団は2時間で解くときに、2時間で解いた集団の平均的は1時間で解いた集団の平均点と比べて、どれくらい高いのか――

 をみます。

 

 もちろん――

 試験時間は必ずしも2時間である必要はなく、3時間でもよいし、4時間でもよい――

 ただ、平均点の上昇は単位時間あたりで算出をする――

 

 そして――

 その上昇の幅が大きければ大きいほどに、

 ――入学試験の悪質度

 が高い――

 とみなすのです。