――たとえ一方的に侵攻をされた場合であっても、その侵攻に対して軍事的な抵抗を試みれば、いわゆる戦争となって大勢の軍人や民間人が殺されるので、軍事的な抵抗は試みずに、降伏をするのがよい。
というような主張について――
きのうの『道草日記』で述べました。
この主張の是非は、
(本当にわからない)
と、僕は思います。
厳密にいえば――
侵攻をしてきた相手が僕らと同じヒト――生物種としての人――であれば、
――本当にわからない。
なのです。
早い段階で降伏をすれば――
もしかしたら、筋の通った、人の道に適う要求しかしてこないかもしれない――
が――
もし、侵攻をしてきた相手が僕らと違う生物種であれば――例えば、地球上の未知の生物種であったり、地球外生命体であったりすれば――
おそらく、そうはいかないでしょう。
もちろん――
彼らなりに筋の通った要求や、彼らが考える道理に適う要求しかしてこないかもしれませんが――
その要求が、僕らにとっても筋が通っていたり、人の道に適っていたりする可能性は、ほぼ皆無でしょう。
よって――
降伏をするという選択肢は、早い段階であろうとなかろうと、意味をなさない可能性があります。
が――
相手がヒトならば――
……
……
そこが本当に難しい――
……
……
結局――
この問題は、自分たちに危害を加えてくるような相手を、同じヒトとして、受け入れることができるのか――
ということです。
自分たちに危害を加えてくるような相手でも――
ヒトらしき形や色、大きさ、動きなどをしていれば――
それが、
――同じヒト
であることは、頭ではわかるでしょう。
が――
そのことを、心でもわかるかどうか――
……
……
難しいのは――
そこなのです。