マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

軍事的な抵抗を試みるべきか否か

 今回のロシア政府のウクライナ侵攻について――

 日本の識者のなかには、

 ――たとえ一方的に侵攻をされた場合であっても、その侵攻に対して軍事的な抵抗を試みれば、いわゆる戦争となって大勢の軍人や民間人が殺されるので、軍事的な抵抗は試みずに、降伏をするのがよい。

 というような主張をする人がいます。

 

 この主張の是非は、

(簡単にはわからない)

 と思っています。

 

 もちろん――

 現在のウクライナの人々が、ロシア政府の侵攻に対し、軍事的な抵抗を試みるべきか否かは、ウクライナの人々が決めることであり――

 僕ら日本に住む者たちが何かを軽々しく述べるべきではありません。

 

 よって――

 僕ら日本に住む者たちが考えるべきなのは、

 ――もし日本が他国の政府から一方的に侵攻をされた場合に、どうするか。

 です。

 

 これは本当に難しい――

 

 ……

 

 ……

 

 もちろん、

 ――人命を第一に――

 と考えるなら、降伏をすることになります。

 

 侵攻を仕掛けられた時点で、

 ――負け

 を認め――

 侵攻を仕掛けてきた他国の政府の要求を基本的には全て受け入れる――

 そうすることで、軍事的な抵抗をしていれば殺されたであろう大勢の軍人――日本の場合は自衛官――や民間人の命を救うことができる――

 と考えることはできます。

 

 が――

 その他国の政府の要求の中に、もし、

 ――大勢の日本の自衛官や民間人の命を奪わせろ。

 というものがあったら、どうでしょうか。

 

 何しろ、一方的に侵攻をしてきた相手です。

 まったく筋の通らない、人の道に反するような要求を、次々と突き付けてくるかもしれない――

 

 そうなってから、

 ――軍事的な抵抗をしておけばよかった。

 と後悔をしても――

 取り返しがつかないのは、いうまでもありません。