今回のロシア政府によるウクライナ戦争について――
日本の識者の中には、おそらくは、
――喧嘩両成敗
の発想に基づき、
――ロシア政府に重い責任があるのは明らかであるが、ウクライナ政府にも責任はある。
と主張をする人がいます。
一方で、
――ロシア政府に全ての責任があり、ウクライナ政府には一切の責任がない。
と主張をする人もいます。
おそらく、
――ウクライナ政府には一切の責任がない。
の主張が多数派です。
この話――
僕は、
（「喧嘩」の中身による）
と思っています。
両国政府の“喧嘩”が、
――中傷外交
の次元に留（とど）まっている分には、
――喧嘩両成敗
でもよいと思うのです。
つまり――
日本を含め、第三国の政府は、どちらにも肩入れをしない――どちらも突き放す――
……
……
が――
両国政府の“喧嘩”は、実際には、
――武力紛争
の次元に達しています。
そして――
先に国際法に反して軍事行動を起こしたのはロシア政府のほうである、と――
世界の多くの報道機関が知らせています。
――中傷外交
の次元に留めず、
――武力紛争
の次元に先に明示的に移したのはロシア政府のほうであって、ウクライナ政府ではない――
ということです。
……
……
今回のロシア政府によるウクライナ戦争を、
――喧嘩両成敗
の発想に基づいて論評をするのは、
――筋違い
といってよいでしょう。
――喧嘩両成敗
ではなく、
――暴力先成敗（ぼうりょくせんせいばい）
がよい、と思います。
つまり、
――喧嘩を始めたら両方とも成敗――
ではなく、
――暴力に先に訴えたほうを成敗――
です。
……
……
今回のロシア政府によるウクライナ戦争について――
最も重大な着眼点は、
――どちらの政府が先に国際法に反して軍事行動を起こしたか。
でしょう。
ロシア政府と、その協力国は、
――ウクライナ政府が先――
と主張をしています。
それ以外の国の政府は、日本も含め、
――ロシア政府が先――
と主張をしています。
この点を見過ごしてはいけないと思うのです。
