マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

この戦争はテーブルではなく、戦場で決着がつく

 ロシア政府によるウクライナ戦争の報道をみていたら――

 先ほど、

 ――「この戦争はテーブルではなく、戦場で決着がつく」とウクライナの外相が述べた。

 というニュースに触れ、

 (本当に?)

 と驚きました。

 

 フランスのテレビ局のインタビューで答えたそうです。

 現在、ロシア軍はウクライナの東部の制圧を狙っていて、それにウクライナ軍が激しく抵抗をしているそうです。

 

 形勢は今のところ、ほぼ互角らしく――

 今後、どちらかの軍が劣勢に陥ったり敗走を始めたりするまでは、停戦ないし講和の交渉の余地は生じない――

 という趣旨でした。

 

 外相の本分は、当然ながら、外交であり、テーブルの上での交渉であるはずです。

 にもかかわらず、

 ――テーブルでは決着がつかない。

 と公言をしたというのですから――

 驚きました。

 

 もちろん――

 本意ではなかったと思います。

 

 外相の立場で、

 ――外交はできない。

 というのは――

 防衛相の立場で、

 ――防戦はできない。

 あるいは――

 首相の立場で、

 ――行政はできない。

 というのと同じです。

 

 たまらなく悔しいことでしょう。

 

 が――

 

 現実問題として――

 少なくともウクライナ政府としては、ロシア政府へ歩み寄ることが不可能になった――

 ということでしょう。

 

 その理由として考えられるは――

 ロシア軍ないしロシア政府がウクライナの首都近郊で行ったとされる大量虐殺の痕跡です。

 

 少なくとも日本に届けられている報道をみる限り――

 非人道的な大量虐殺があったことは疑いようがなく――

 状況証拠から考えると――

 それはロシア軍ないしロシア政府の所業とみるのが自然です。

 

 このような報道を踏まえる限り――

 ウクライナ政府が主体的にロシア政府へ歩み寄ることは、ウクライナ国民感情を考えたら、ありえません。

 

 しかも、ウクライナは民主主義国家です。

 ウクライナ政府にはウクライナの人々の民意に従う使命があります――なおのこと、ロシア政府に譲歩などはできません。

 

 この戦争は、あきらかに長期化の様相を呈し始めました。

 少なくとも年内の停戦は見込めないと、複数の識者が述べているそうです。

 

 大勢の人たちが亡くなります。