マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

17世紀から20世紀までの 300 年間で起こった“革命”

 18世紀後半に起こった、

 ――アメリカ独立戦争

 は、一方の当事国であるアメリカでは、

 ――アメリカ革命(American Revolution)

 と呼ばれている――

 ということを、おとといの『道草日記』で述べました。

 

 もう一方の当事国であるイギリスでは、

 ――独立アメリカ戦争(American War of Independence)

 と呼ばれる傾向にある、とも――

 

 ……

 

 ……

 

 2つの当事国の間に不一致がある点は、なかなかに興味深く感じられます。

 

 もちろん――

 その不一致は、独立を求めた側と独立を認めなかった側との立場の違いを示しているに過ぎないともいえますが――

 もう少し踏み込んで考えてみると――

 より本質的な違いが顕わになるように――

 僕には思えます。

 

 僕にいわせると、

 ――アメリカ独立戦争

 は、アメリカの人々にとっては、

 ――革命

 であり、イギリスの人々にとっては、

 ――戦争

 であるのです。

 

 ――イギリスの人々にとっては「戦争」である。

 とは、どういう意味か――

 

 ……

 

 ……

 

 ――長い革命の過程で起こった局地的な紛争が激化をしたもの

 という意味です。

 

 ここでいう「長い革命」とは――

 イギリスにおいて、17世紀中盤に起こった、

 ――清教徒革命

 に端を発し、その後、17世紀終盤に起こった、

 ――名誉革命

 で一応の終結をみた、

 ――イギリス革命

 を指します。

 

 この、

 ――イギリス革命

 という概念の中には――

 アメリカの人々がいうところの、

 ――アメリカ革命

 を含めて理解をするがよいのではないか、と――

 僕は思うのです。

 

 さらに、いえば、

 ――アメリカ革命

 だけではなくて――

 第二次世界大戦後の20世紀中盤に起こった、

 ――(イギリスに関する)脱植民地化の動き

 も含めて理解をするのがよいのではいないか、と――

 

 ……

 

 ……

 

 ちょっと大風呂敷を広げています(笑

 

 もちろん、

 ――17世紀中盤から20世紀中盤までの 300 年間で起こった政治的な変化を「革命」と呼ぶには無理がある。

 との異論は妥当でしょうが――

 その異論は、人の寿命の長さを基準にしています。

 

 生物種としての人――つまり、ヒト――の進化は数十万年の期間で緩やかに起こっています。

 その時間軸で考えたら、

 ―― 300 年間

 というのは、

 ――ほんの一瞬

 です。