マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

300年間のイギリス革命を貫く共通の要素

 イギリスにおいて――

 17世紀中盤に起こった清教徒革命――

 17世紀終盤に起こった名誉革命――

 18世紀後半に起こったアメリカ独立戦争アメリカ革命)――

 20世紀中盤に起こった第二次世界大戦後の脱植民地化――

 これらを全てまとめて、

 ―― 300 年間にわたるイギリス革命

 と捉えるのがよいのではないか――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 それぞれの出来事に通底をする政治的な変化の要素は、

 ――平等性の改善

 です。

 

 ここでいう、

 ――平等性

 とは、

 ――完全な平等ではないが、それらしい平等

 というくらいの意味です。

 

 思いっきり簡単にいってしまうと――

 

 清教徒革命や名誉革命は、

 ――君主の権限が弱まり、君主以外の者たちの権限が強まった。

 と捉えることができ――

 

 アメリカ独立戦争第二次世界大戦後の脱植民地化は、

 ――宗主国の主権が弱まり、宗主国以外の国々の主権が強まった。

 と捉えることができます。

 

 つまり――

 300 年間にわたるイギリス革命で起こった政治的な変化というのは――

 個人の権限にみられていた偏りの是正および国家の主権にみられていた偏りの是正――

 ということです。

 

 いずれの偏りも完全に是正をされたわけではありませんが――

 多少なりとも是正をされていったということが着眼に値します。

 

 300 年間をかけ、少しずつ、じっくりと是正をされてきた――

 ということですね。

 

 そのような是正の営みの連なりの中で――

 つまり、

 ――平等性の改善

 の過程で――

 人は、ときに、

 ――暴力に訴える。

 という過ちを犯します。

 

 清教徒革命では凄惨な内戦が繰り広げられました。

 アメリカ独立戦争でも似たような戦禍が撒き散らされました。

 いずれの人災も、

 ――革命の成就のために求められた経費

 として理解をすることは可能です。

 

 少なくとも――

 当事国イギリスの人々の多くは――

 そのような理解をしたくなるでしょう。

 

 あくまでも、

 ――革命のための戦争

 なのであって、

 ――戦争のための革命

 でも、

 ――戦争のための戦争

 でもない――

 ということです。