マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“第三次政権革命”の概念とは?

 ――第三次政権革命

 という概念を考えています。

 

 ここでいう「政権革命」は、いわゆる、

 ――市民革命

 のことです。

 

 ――第一次政権革命

 とは、17世紀のイギリスで、いわゆる中流階級の人々が、王侯貴族や宗教指導者などの上流階級に成り代わり、政権の運営に携わるようになったことを指し――

 

 ――第二次政権革命

 とは、18世紀後半から20世紀中盤にかけて世界各地で、いわゆる植民地の宗主国の主権が弱まり、宗主国以外の国々の主権が――植民地であった国々の主権も含めて――強まったことを指します。

 

 さて――

 

 ――第三次政権革命

 とは、どのような概念でしょうか。

 

 ……

 

 ……

 

 真っ先に思いつくのは、

 ――あらゆる国家の主権が弱まり、「超国家共同体」と呼びうる組織が台頭をしてきて、それら国家の政権の運営に緩やかに介入をするようになる。

 という革命です。

 

 ここでいう「超国家共同体」の全容は――

 あまり明確には思い描けないのですが――

 おそらく、国際連合ヨーロッパ連合北大西洋条約機構といった組織は、そうした超国家共同体の前身なのです。

 

 つまり、

 ――第三次政権革命

 というのは、まだ起こっていないか、これから起こり始める段階か、にある――

 ということです。

 

 今後、国際連合ヨーロッパ連合北大西洋条約機構といった組織が進化を遂げることで、「超国家共同体」という名に釣り合いうる組織が誕生をするでしょう。

 

 そのような組織が含む最も特徴的な要素は、

 ――あらゆる国家の政権の運営に緩やかに介入をするようになる。

 という点です。

 

 もし、

 ――緩やかに

 でなく、

 ――きつく

 とか、

 ――厳しく

 とかであれば――

 その「超国家共同体」という名に釣り合いうる組織というのは、

 ――帝国

 と呼ばれるに違いありません。

 

 が――

 歴史を振り返ると、

 ――第一次政権革命

 や、

 ――第二次政権革命

 の概略を既に知っている僕らにとっては――

 それら革命の前に稼働をしていた、

 ――帝国

 という統治の仕組みが、あまり巧く機能をしなかったことは――

 自明といえます。

 

 僕のいう“超国家共同体”は、

 ――帝国

 という統治の仕組みの長所だけを受け継ぎ、短所は切り捨てることによって――

 誕生をするはずです。

 

 おそらく――

 その誕生は、だいぶ先の話でしょう。

 

 早くて、21世紀中盤――遅ければ、22世紀ないし23世紀――の話かもしれません。

 

 そうであるならば――

 僕らは、

 ――第二次政権革命

 と、

 ――第三次政権革命

 との狭間に生きていることになります。

 

 おそらく、そうなのだと思います。