――超国家共同体
が成立をみるかもしれない遠い将来の地球上において――
30 ~ 100 個くらいの、
――旧国家圏
のうちの 3 ~ 10 個くらいが――
それぞれ持ち回りで三権の執行に与るようになるのではないか、と――
いうことを、きのうの『道草日記』で述べました。
それゆえに、
――超国家共同体
は緩やかな組織となりうる、と――
……
……
結局のところ、
――超国家共同体
の実現性のカギを握るのは、
――旧国家圏
の実現性といっても過言ではありません。
――旧国家圏
については、6月20日の『道草日記』で述べました。
――かつて1つの国家に所属をしていた人々が集まって生じている生活圏
です。
この生活圏は、同一の文化圏ないし言語圏に属しているものの、国家としての主権は失われているか、失われていないにしても、かなり弱められています。
が――
それぞれの“旧国家圏”が、かつて国家として握っていた三権(行政権・立法権・司法権)の執行機関(行政府・立法府・司法府)は残っているのです。
その三権は、“旧国家圏”の内部では通用をするのですね。
では――
国家と何が違うのかいえば――
それは、“旧国家圏”の三権は、常時はともかく、少なくとも非常時においては、“超国家共同体”の三権によって制限をかけられる――
ということです。
いざというときには、“超国家共同体”の三権が必ず“旧国家圏”の三権に優越をするのですね。
そして――
その“超国家共同体”の三権は、複数の“旧国家圏”によって、代わる代わる――10 年くらいの周期で――執行をされるのです。
そのような、
――旧国家圏
という生活圏が実現をすれば、
――超国家共同体
という世界秩序も実現をするでしょう。
それは――
18世紀プロセインの哲学者イマヌエル・カント(Immanuel Kant)も夢にみた、
――永遠平和(ewigen Frieden)
の実現の前兆に違いありません。