マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“主流”が“上流”より桁違いに多いことの副次効果

 ――第三次政権革命

 を考える上で有用と思われる3つの階級、

  主流(政権支持者)

  中流(主流・傍流以外)

  傍流(政権無関心者)

 の特徴は、

 ――流動性

 にある――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 とりわけ、

  主流(政権支持者)

 と、

  中流(主流・傍流以外)

 との境界を跨(また)ぐ人は夥(おびただ)しい数に上る、と――

 

 ……

 

 ……

 

 いわゆる二大政党制の民主主義国家では――

 この境界を跨ぐ人たちの数が膨大なのです。

 

 簡単にいうと――

 政権の選択を迫る国政選挙の度に――

 莫大な数の人たちが、

  主流(政権支持者)

 と、

  中流(主流・傍流以外)

 との境界を跨ぐことになります。

 

 この境界を――

 莫大な数の人たちが――

 短ければ数年おきに――長くても十数年おきに――

 跨ぐということは、それだけ、

  主流(政権支持者)

 の構成員の数が多くなるということです。

 

 ――第一次政権革命

 を考える上で有用である3つの階級、

  上流(王侯貴族や宗教指導者)

  中流(上流・中流以外)

  下流(農民や賃金労働者)

 では、

  上流(王侯貴族や宗教指導者)

 の構成員の数は限られていました。

 

  主流(政権支持者)

  中流(主流・傍流以外)

  傍流(政権無関心者)

 では違います。

 

  主流(政権支持者)

 の構成員は、

  上流(王侯貴族や宗教指導者)

 の構成員よりも、文字通り、桁違いに多くなるのです。

 

 このことが健全な副次効果を生み出します。

 

 すなわち――

 政権の運営に携わりうる人たちの一人当たりの裁量が少なくなる――

 という副次効果です。

 

  上流(王侯貴族や宗教指導者)

 では、ほんの一握り人たちが政権の運営に直接的ないし間接的に関わりました。

 よって、政権の運営に携わりうる人たちの一人当たりの裁量は多かった――

 

 が、

  主流(政権支持者)

 では、そこらじゅうの人たちが政権の運営に直接的ないし間接的に関わりえます。

 よって、政権の運営に携わりうる人たちの一人当たりの裁量は少なくなる――

 

  上流(王侯貴族や宗教指導者)

 が支配をする国家よりも、

  主流(政権支持者)

 が支配をする国家のほうが――

 特定の人たちの特権化を防ぎやすくなる――

 といえます。