マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“世界政府”がダメなら、“超国家共同体”で、どうであろう

 18世紀プロセインの哲学者イマヌエル・カント(Immanuel Kant)は、

 ――永遠平和(ewigen Frieden)

 の実現のためには、

 ――世界共和国政府

 の樹立が最善であることを認めながら――

 ――世界政府は脆い。

 ということを理由に、

 ――平和連合(foedus pacificum)

 を目指すのがよいと主張をしている――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 ――世界政府

 がダメなら、

 ――超国家共同体

 で、どうであろう――

 というのが、僕の考えです。

 

 ――超国家共同体

 については――

 6月3日以降の『道草日記』で繰り返し述べています。

 

 簡単に述べなおすと、

 ――今日の国家が“旧国家圏”へと解体をされ、国家間の区別は、ほぼなくなっていて、かつ、それら“旧国家圏”の中流階級が、国家間の垣根を超えて互いに連携をし、政権の運営に携わるようになっている組織

 です。

 

 ――超国家共同体

 の成立は――

 21世紀中盤から23世紀頃にかけ、世界各地で、

 ――第三次政権革命

 が勃発をすることが前提です。

 

 ――第三次政権革命

 というのは、世界各地の諸国家において、いわゆる中流階級の人々が、各々の国家の主権を一つにまとめ、自分たちの国家を“旧国家圏”に解いてしまうこと――

 と捉えられます。

 

 あらためて断っておきますと――

 

 ――超国家共同体

 も、

 ――第三次政権革命

 も、

 ――旧国家圏

 も――

 すべて僕が勝手にいっているだけの概念であり――

 学術的には何の裏付けもありません。

 

 なぜ――

 そんな珍奇な概念を幾つも使いまわしているのかというと――

 

 それは――

 僕がカントの主張、

 ――世界共和国政府が最善であるが、あえて平和連合を目指せ。

 に感銘を受け――

 かつ、その主張を僕なりに補ってみたかったからです。

 

 カントの主張を少しでも具体的に焼き直すには、

 (これまでにない概念を持ち出してみるしかないだろう)

 と思いました。