マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

人工知能と人の知能との本質的な違い

 人工知能と人の知能とを比べたときに――

 本質的な違いは何でしょうか。

 

 その違いは、

 ――知能とは、情報を受け入れて回答を差し出す機能である。

 とみなすと――

 いくらか明瞭にみえてきます。

 

 人工知能は――

 人の知能に比べて――

 受け入れる情報の量が膨大であり――

 差し出す回答の質が精密であるのです。

 

 このように述べると、

 ――人の知能は人工知能に敵(かな)わない。

 と誤解をされやすいのですが――

 実は、人の知能が人工知能を凌いでいる点があります。

 

 人の知能は――

 人工知能に比べて――

 より多様な情報を受け入れることができ――

 より曖昧な回答を差し出すことができるのです。

 

 ――より多様な情報を受け入れることができる。

 ということは、

 ――より調和のとれた情報に基づくことができる。

 ということで――

 ――より曖昧な回答を差し出すことができる。

 ということは、

 ――より柔軟に回答を直していくことができる。

 ということです。

 

 人の知能は――

 この世界に人として生まれ出てから、実に多様な情報を受け入れます。

 

 まさに「揺りかごから墓場まで」――

 人として生きていく際に触れる情報は、すべて受け入れていくのです。

 

 そして――

 人の知能は、いったん差し出した回答を、いとも簡単に変えられます。

 

 与えられた状況や条件が変わったら――

 すぐに回答を直すことができる――

 そして――

 あとで直しやすくするために、はじめから曖昧な回答を差し出すこともできる――

 

 受け入れる情報の量は、人工知能に比べて圧倒的に僅少であり――

 差し出す回答の質は、人工知能に比べて圧倒的に粗雑であるのですが――

 人工知能に比べて情報の受け入れ方に偏りが少なく――

 人工知能に比べて回答の差し出し方に決めつけが少ないのです。