マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

人工知能になく、自然知能にあるかもしれないもの

 ありとあらゆる情報を受け入れることができる指令体系――つまり、プログラム(program)――が少なくとも1つ定められれば――

 ひょっとすると、人工知能も――

 人の知能と同じように――

 様々な情報を受け入れられるようになるのではないか――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 ――ありとあらゆる情報

 というのは、不正確な表現です。

 

 正確には、

 ――人の知能が受け入れられる全ての情報

 です。

 

 問題なのは――

 情報の量ではなく、質です。

 

 ――どうすれば膨大な量の情報を受け入れられるのか。

 ではなく、

 ――どうすれば多様な質の情報を受け入れられるのか。

 

 量は僅少でもよいのですね。

 

 ……

 

 ……

 

 そのような指令体系は――

 はたして実現が可能なのでしょうか。

 

 少なくとも――

 現代のコンピュータ・サイエンス(computer science)では実現をされていません。

 

 そんな指令体系が、どうすれば実現をされうるのか――

 その基本的な発想すら、誰も思いついていないのが現状ではないでしょうか。

 

 ただし――

 

 もし、人の知能にも、指令体系のようなものが存在をしているとしたら――

 その“指令体系”は、

 ――どうすれば多様な質の情報を受け入れられるのか。

 の課題を乗り越えているはずです。

 

 おとといの『道草日記』でも似たようなことを述べましたが――

 きょうも、あらためて述べましょう。

 

 人の知能を含む自然知能のことを十分に究めることができれば――

 人工知能のことも、かなり明瞭にわかってくるに違いありません。

 

 が――

 自然知能のことが、よくわかっていない現状では――

 ひとまず人工知能の技術開発・機能向上を手当たり次第に試みていくより仕方がないように思えます。

 

 ――下手な鉄砲も数うちゃ当たる。

 の諦念が意外なブレイクスルー(breakthrough)をもたらすかもしれません。