マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

気分――“自然知能のクロック周波数”では?

 ――感情の分布図

 が前提としていることは――

 ――気分

 と、

 ――情動

 とは独立である――

 ということです。

 

 縦に気分軸をとり、横に情動軸をとる、ということは――

 つまりは、そういうことです。

 

 ここでいう、

 ――気分

 は、英語の「mood」に、

 ――情動

 は、英語の「emotion」および「feeling」に、

 ――感情

 は、英語の「affect」に――

 それぞれ相当をします。

 

 もちろん――

 日本語と英語とは異なる語彙体系ですから、「厳密に一致をしている」とはいえませんが、

 (だいたいは一致している)

 とはいってよいでしょう。

 

 ――気分

 と、

 ――情動

 とが互いに独立であるならば――

 

 ――情動

 とは何かがわかると、

 ――気分

 とは何かも、ある程度はわかってきます。

 

 ――情動

 とは――

 ごく簡単にいってしまうと、

 ――勇んだり怯んだりする心の働き

 です。

 

 勇んだり怯んだりする結果――

 人は、どうなるのか――

 

 ……

 

 ……

 

 自分の認知や言動に偏りを生じさせます。

 認知や言動に一定の傾向が付与をされる、といってもよいでしょう。

 

 例えば――

 人は――

 勇んでいるときには、何事も前向きに認知をし、積極的な言動に終始をし――

 怯んでいるときには、何事も後ろ向きに認知をし、消極的な言動に終始をします。

 

 こうした偏り、ないし傾向は――

 認知や言動を迅速に定めることに寄与をしうると考えられます。

 

 つまり、

 ――情動

 には、認知や言動の決定を支える働きがあるといえます。

 

 このような働きがあるために、

 ――情動

 は、自然知能における、

 ――作動

 ではなく、

 ――作用

 であろう、と――

 12月8日の『道草日記』で述べました。

 

 では、

 ――気分

 は、どうか――

 

 ここで大切なのは、

 ――気分

 は、

 ――情動

 とは独立である――

 ということです。

 

 つまり――

 認知や言動に偏りや傾向をもたらす働きとは独立の働きを、

 ――気分

 は果たしているはずです。

 

 それは、何か――

 

 その働きこそが、

 ――気分

 の本態ということになります。

 

 僕は、

 ――気分

 は、

 ――コンピュータ(computer)のクロック周波数(clock frequency)

 のような概念に相当をするのではないか――

 と考えています。

 

 ――クロック周波数

 とは、

 ――クロック信号(clock signal)の発生の周波数(単位時間あたりの回数)

 のことで、

 ――クロック信号

 とは、

 ――コンピュータ内部で行われる演算のタイミング(timing)を合わせる信号

 のことです。

 

 この信号の周波数が高ければ――

 コンピュータ内部で行われる演算は速く、コンピュータの性能は高い――

 ということになります。

 

 つまり、

 ――気分

 が――

 喜気(きき)に富んでいるときには、“自然知能のクロック周波数”は上がっていて――

 愁気(しゅうき)に富んでいるときには、“自然知能のクロック周波数”が下がっている――

 そのように考えることができるのではないか――

 

 そう思っています。