マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

自分の好きなこと

 ――自分の好きなことを探(さが)しましょう。

 という人がいます。

 

 そういわれて――

 10 才くらいの人が、

 ――どうしよう。自分の好きなことが何なのか、わからない!

 と不安に思うことがあるそうです。

 

 そんな人に――

 ぼくなら、

 「それは、探そうとするから、わからないんだよ」

 というでしょう。

 

 ……

 

 ……

 

 自分の好きなことは――

 探すものではありません。

 

 認(みと)めることです。

 

 ――うん。たしかに自分は、これが好きなんだ。

 と心の底から思えることを受け入れることです。

 

 つまり――

 あなたが好きなことは、あなたによって、すでに見つけだされています。

 

 これから、がんばって、あちこち探しまわって、どうにかして見つけだそうと努力をする必要はありません。

 

 ――そんなふうにいわれたって、どれが自分の好きなことなのか、わからないよ!

 という人はあるでしょう。

 

 そういう人は――

 たぶん、“あれ”が足りません。

 

 ――あれ

 とは何か――

 

 おとといから、くりかえし、ぼくがいっている、

 ――あれ

 です。

 

 ――ゆっくり休める日

 

 ……

 

 ……

 

 ――ゆっくり休める日

 に、あなたが、ふと、やりたくなること――

 

 それこそが――

 たぶん、あなたにとっての、

 ――自分の好きなこと

 なのです。

 

 例えば、

 ――本やマンガを読むこと

 であったり、

 ――絵を描(か)くこと

 であったり、

 ――体を動かすこと

 であったり、

 ――楽器を奏(かな)でること

 であったり――

 

 ……

 

 ……

 

 ――自分の好きなこと

 は1つとは限りません。

 

 むしろ、3つも4つもあるのが、ふつうです。

 

 はじめのうちは――

 それらのすべてを、

 ――自分の好きなこと

 と思ってよいでしょう。

 

 3つも4つもあったのが――

 そのうちに、1つくらいまでに落ち着いてくるはずです。

 

 例えば、

 ――本やマンガを読むこと

 ――絵を描くこと

 ――体を動かすこと

 ――楽器を奏でること

 から、

 ――体を動かすこと

 だけに落ち着いてくる――

 

 それこそが――

 あなたにとっての、

 ――自分の好きなこと

 であるはずです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』