マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

夢の条件

 ――夢(ゆめ)は何ですか。

 と、きかれたことはありませんか。

 

 10 才くらいになると――

 たいていは、きかれています。

 

 それも――

 たぶん、1 回や 2 回ではなくて――

 10 回とか 20 回とか、そういう回数で、きかれているはずです。

 

 ここでいう、

 ――夢

 とは、「夜ねているときにみる夢」ではなくて――

 

 ――未来の目標

 です。

 

 例えば、

 ――スポーツ選手になる。

 とか、

 ――科学者になる。

 とか、

 ――お花屋さんになる。

 とか、

 ――おもちゃ屋さんになる。

 とか――

 

 あるいは、

 ――世界一周旅行をする。

 とか、

 ――大きなビルを建てる。

 とか、

 ――宇宙から地球をみる。

 とか、

 ――新しい料理を考える。

 とか――

 

 ……

 

 ……

 

 ――夢

 が本物であるためには――

 2つくらい条件(じょうけん)があります。

 

 1つめは、

 ――自分が心から「面白そう」「ステキだ!」とワクワクできる。

 という条件――

 2つめは、

 ――自分だけでなく、自分の周りの人たちの多くをワクワクさせられる。

 という条件です。

 

 これら2つの条件が満たされていないと――

 その夢は本物ではありません。

 

 例えば、

 ――お祖父さん・お祖母さんが経営(けいえい)している会社の社長になる。

 という夢があったとして――

 それは、自分の周りにいる人たちの多くをワクワクさせているかもしれないけれど――

 自分が心から「面白そう」「ステキだ!」とワクワクしているわけではないのなら――

 それは本物の夢ではないのです。

 

 同じように、

 ――世界でいちばん強い海賊(かいぞく)になって、世界中の宝物を集めてくる。

 という夢があったとして――

 それに、自分は心から「面白そう」「ステキだ!」とワクワクしているけれども――

 自分の周りにいる人たちの多くをワクワクさせているわけではないのなら――

 それは本物の夢ではないのです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』