ヒトは現在、この地球で生き物として大いに栄えていて――
その主な理由は、おそらくは、
――意識(いしき)
を働かせるからである――
と、きのう、のべました。
ヒトは、
――意識を働かせる生き物
であったために、
――生き物たちによる自然の中での生き残り競争
で有利な立場でいられたにちがいない――
ということです。
この、
――意識の有利
は、
――自我(じが)
が、もたらしているといっても、いいすぎではありません。
――自我は、これまでに感られてきたことや考えられてきたことの一部が繋(つな)ぎあわされて、できあがっている何かである。
と、4月23日に、のべました。
これまでに感じられたことや考えられたことが無意識のうちに整理をされ、たがいに繋ぎあわされることによって、
――自我
が形づくられているのではないか――
ということは、4月24日に、のべた通りです。
このことを、ぼくは、
――自我は“昔の自分自身”を素(もと)にしている。
と書き表しました。
つまり、
――意識
という“脳(のう)の働きの一部”は――
昔に起こったことを今に活(い)かしていく上で、とても大切な役割(やくわり)を果たしている――
ということです。
昔に起こったことを今に活かしていけるなら――
当然のことながら、
――生き物たちによる自然の中での生き残り競争
には強くなるわけです。
……
……
――意識を働かせる生き物
の代表例は、
――ヒト
である――
と、きのう、のべました。
――ヒトが代表例――
ということは、
――ヒト以外にも“意識を働かせる生き物”はいる。
ということです。
20世紀までは、
――ヒト以外に“意識を働かせる生き物”はいない。
と考えられていました。
そうした考えは――
21世紀の現在――
少しずつ疑(うたが)われ始めています。
が――
これだけは、おそらくは、たしかです。
――ヒト以上に意識を上手に働かせてきた生き物はいない。
この地球で――
現在、ヒトが大いに栄えていることは、決して偶然(ぐうぜん)ではないでしょう。
『10 歳の頃の貴方へ――』