マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

民主主義のヒドい欠点

 ――権威主義(けんいしゅぎ)

 で重く用いられている、

 ――多数決のルール

 を、

 ――民主主義(みんしゅしゅぎ)

 でも重く用いるしかない――

 という意味で、

 ――民主主義はヒドい欠点をもっている。

 といえる――

 と、きのう、のべました。

 

 ……

 

 ……

 

 問題の中心は、

 ――多数決のルール

 です。

 

 ――多数決

 というのは――

 要するに、

 ――少数の人たちの意見を切りすてる。

 ということです。

 

 なぜ、切りすてられるのかといえば――

 

 その意見が多数の人たちに賛成(さんせい)をされているわけではないからです。

 

 いいかえると――

 多数の人たちの意見が採(と)りいれられるのは――

 その意見が多数の人たちによって賛成をされているからです。

 

 ――多数の人たちによって賛成をされている。

 ということが――

 その意見に、

 ――ある種の権威(けんい)

 をあたえています。

 

 つまり、

 ――多数決

 は、もともとは、

 ――権威主義

 なのですね。

 

 よって、

 ――民主主義

 が、

 ――権威主義

 から完全に分かれるには、

 ――多数決のルール

 をなくさなければなりません。

 

 そんなことができるでしょうか。

 

 ……

 

 ……

 

 できないことはありません。

 

 ――すべての人たちによって賛成をされる意見

 というものを――

 みつけてくればよいのです。

 

 そうすれば、

 ――多数決

 をする必要がなくなる――

 

 すべての人たちが賛成をしていれば、意見が2つ以上に割(わ)れることは、ありえないわけですから、

 ――多数の意見を採りいれる。

 ということも、

 ――少数の意見を切りすてる。

 ということも、ありえません。

 

 とはいえ――

 

 ……

 

 ……

 

 ――すべての人たちによって賛成をされる意見

 というものは――

 おそらく、どこにもありません。

 

 人が2人以上いれば、意見は多少なりとも違(ちが)ってくる――

 

 ――すべての人たちによって賛成をされる意見

 というのをみつけてくることは――

 まず無理でしょう。

 

 それでも、

 ――民主主義

 で、

 ――多数決のルール

 をなくすには――

 そのような意見をみつけてくるしかない――

 

 この点でも、

 ――民主主義はヒドい欠点をもっている。

 といえます。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』