マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

暗黙知

 ――7年の壁(かべ)

 とか、

 ―― 10,000 時間の壁

 とかいったものが、なぜ生じるのかは――

 よくわかっていません。

 

 そのような“壁”が、本当にあるのかどうかについても――

 ちゃんとは、わかっていません。

 

 ただ――

 そのような“壁”が、どうやらあるらしいということが、多くの人たちによって何となく感じられていて――

 そのように感じている人たちの中の一人が、ぼくである――

 ということです。

 

 ……

 

 ……

 

 ――7年の壁

 とか、

 ―― 10,000 時間の壁

 とかいったものが、本当にあるとして――

 それが生じる理由は、何でしょうか。

 

 ……

 

 ……

 

 その理由に関わっているかもしれないこととして、

 ――暗黙知(あんもくち)

 という考え方があります。

 

 ――暗黙知

 とは、

 ――体験をくりかえすことによって、自然に知ったり、わかったりすること

 です。

 

 ポイントは、

 ――体験をくりかえすことによって――

 というところにあります。

 

 いくら言葉で十分な説明をくりかえし受けたところで、知ったり、わかったりすることがないようなことを指して、

 ――暗黙知

 と呼(よ)んでいます。

 

 ――暗黙知

 の、いちばん簡単(かんたん)な例として、

 ――人の顔を見わけること

 が挙げられます。

 

 ある人と、何度か、くりかえし会っていれば――あるいは、ある人の顔を、写真や動画などで、くりかえし、みていれば――

 その人の顔を自然に見わけることができるようになりますね。

 

 が――

 なぜ、見わけられるのかについて、言葉で説明をしようとすると、なかなかに大変です。

 

 ――見わけられるから、見わけられる。

 としか、いいようがない――

 

 ……

 

 ……

 

 もう少し難(むずか)しい例を挙げますと――

 

 ――街の風景

 があります。

 

 ある街の風景を写真や動画でみて、

 ――現代の日本の街だ。

 と何となくわかる――

 あるいは、

 ――現代のヨーロッパの街だ。

 と何となくわかる――

 あるいは、

 ――江戸時代の日本の街だ。

 と何となくわかる――

 

 こういったことも、

 ――暗黙知

 の1つに挙げられます。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』