マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

体の動かし方:暗黙知の具体例(1)

 みなさんが、今から大人になるまでの約 10 年間のうちで――

 いわゆる、

 ――物心(ものごころ)がつくこと

 のほかに、あと1つか2つの暗黙知を得ることができる――

 つまり、

 ――物心がつくこと

 や、

 ――分別(ふんべつ)がつくこと

 のほかに、あと1つ、ほかの暗黙知(あんもくち)を手に入れることができるかもしれない――

 と、きのう、のべました。

 

 そのような、

 ――暗黙知

 として――

 どのようなことが挙げられるでしょうか。

 

 もちろん――

 今は、

 ――暗黙知

 を、できるだけ大きく分けて数えるようにしています。

 

 そのように数えるならば、

 ――物心がつく。

 つまり、

 ――意識(いしき)の働かせ方がわかる。

 というのは、1つの暗黙知です。

 

 また、

 ――分別がつく。

 つまり、

 ――世の中の捉(とら)え方がわかる。

 というのも、1つの暗黙知です。

 

 これら2つの暗黙知のほかに、どんな暗黙知があるのか――

 

 ……

 

 ……

 

 例えば、

 ――体の動かし方がわかる

 が挙げられます。

 

 ここでいう、

 ――体の動かし方

 とは、日常生活を送るのに必要な「体の動かし方」ではなくて――

 特別に高度な「体の動かし方」です。

 

 多くは、何らかの種類のスポーツが特別に上手になることを指します。

 野球とかサッカーとかバレーボールとかテニスとか卓球とかバドミントンとか――

 あるいは、陸上競技(りくじょうきょうぎ)とか競泳(きょうえい)とか体操競技(たいそうきょうぎ)とか――

 

 このような何らかの種類のスポーツが特別に上手になることは、

 ――体の動かし方がわかる。

 ということにあたります。

 

 それがわかるようになるには、

 ―― 10,000 時間

 の体験をくりかえすことが必要です。

 

 みなさんくらいの年令ですと、

 ――4~7年間

 にあたります。

 

 つまり、

 ――4~7年間

 にわたって、何らかの種類のスポーツのトレーニングを受けつづけることで、

 ――体の動かし方

 という暗黙知を手に入れることができます。

 

 『10歳の頃の貴方へ――』