マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

親子関係から人と人との関係の在り方を学ぼうと思ったら

 ――親孝行(おやこうこう)

 の段階(だんかい)では――

 親は、子どもに対し、多かれ少なかれ、

 ――仲良くしたい。

 と思っている一方で――

 子どもは、親に対し、

 ――仲良くしたい。

 とも、

 ――仲良くしたくない。

 とも、

 ――どちらでもない。

 とも思っている――

 と、きのう、のべました。

 

 これに対して――

 

 ――親孝行

 ではない段階では――つまり、

 ――子(こ)慈育(じいく)

 の段階では――

 親は、子どもに対し、多かれ少なかれ、

 ――仲良くしたい。

 と思っていて――

 子どもの方では――

 そうした親の思いを――

 自分が、しっかり生きていくために――

 無条件(むじょうけん)で受け入れている――

 とも、のべました。

 

 ……

 

 ……

 

 ちょっと話が先走りをしすぎてしまいました。

 

 ――親孝行

 の段階とか、

 ――子慈育

 の段階とかいったことをのべるまえに――

 いわゆる、

 ――親子関係

 には2つの段階があるということを――

 まず、のべるべきでしたね。

 

 ……

 

 ……

 

 ――親子関係

 には、少なくとも2つの段階があるのです。

 

 ――親孝行

 の段階と、

 ――子慈育

 の段階との2つです。

 

 子どもが、まだ十分に育っていなくて、なかなか一人では生きていけないような年令にとどまっている段階が、

 ――子慈育

 の段階です。

 

 子どもが十分に育って、一人で生きていける年令になったあとは、

 ――親孝行

 の段階です。

 

 そして――

 

 ――親子関係

 を、

 ――人と人との関係

 と、みるときに――

 

 親と子どもとは、

 ――子慈育

 の段階では、かなり特別な関係にあり、

 ――親孝行

 の段階では、それほど特別な関係にはない――

 ということがいえます。

 

 よって――

 親子関係から人と人との関係の在(あ)り方を学ぼうと思ったら、

 ――子慈育

 の段階は、あまりよくなくて、

 ――親孝行

 の段階まで待つ必要があるのです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』