マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

相手が自分と「仲良くしたい」とも「仲良くしたくない」とも思っていない場合

 相手が自分と、

 ――仲良くしたくない。

 と思っている場合には――

 人と人との関係は、どのような在(あ)り方が望ましいのかについて――

 きのう、のべました。

 

 きょうは――

 相手が自分と、

 ――どちらでもない。

 と思っている場合について――つまり、

 ――仲良くしたい。

 とも、

 ――仲良くしたくない。

 とも思っていない場合について――

 のべます。

 

 この場合について、いちばん簡単(かんたん)なのは――

 自分も相手について、

 ――どちらでもない。

 と思っている場合です。

 

 ――どちらでもない。

 ということは、

 ――仲良くしたい。

 とも、

 ――仲良くしたくない。

 とも思っていないということです。

 

 それは――

 つまり、

 ――相手も自分も、たがいに関心がない。

 ということです。

 

 ――関心がない。

 ということは、

 ――いても、いなくても同じ――

 ということです。

 

 よって――

 相手と自分との間にムリをして何か関係をつくる必要はありません。

 

 その相手というのは、たとえば、地球の反対側にいて、一生、顔を合わせることもないような他人と同じですから――

 

 そういう相手との望ましい関係というのは、

 ――地球の反対側にいる他人

 との関係と、ほぼ同じなのです。

 

 では――

 

 自分は相手と、

 ――仲良くしたい

 と思っている場合は、どうでしょうか。

 

 この場合は――

 きのう、のべた場合――つまり、相手は自分と、

 ――仲良くしたくない。

 と思っているけれども――

 自分は相手と、

 ――仲良くしたい。

 と思っている場合に、よくにています。

 

 相手が自分と、

 ――仲良くしたい。

 と思うようになることを待つ――

 

 ただし――

 

 ――仲良くしたくない。

 が、

 ――仲良くしたい。

 へ変わるのを待つには、ずいぶん気長でいなければなりませんが――

 

 ――どちらでもない

 が、

 ――仲良くしたい。

 へ変わるのを待つのは、それほど気長でいる必要はありません。

 

 では――

 

 自分は相手と、

 ――仲良くしたくない。

 と思っている場合は、どうでしょうか。

 

 この場合は――

 自分が相手と、

 ――どちらでもない。

 と思っている場合に、よくにています。

 

 つまり――

 相手と自分との間にムリをして何か関係をつくる必要はありません。

 

 ただし――

 

 相手が自分と、

 ――仲良くしたい。

 と思ってしまうことがないように――

 十分に注意をはらう必要はあります。

 

 相手の関心が自分に向かないように工夫をする必要があるのです。

 

 この工夫は――

 自分も相手について、

 ――どちらでもない。

 と思っているときには、思いのほか、かんたんなのですが――

 

 自分が相手と、

 ――仲良くしたくない。

 と思っているときには、それほど、かんたんではありません。

 

 なぜならば――

 

 あなたが、だれかと、

 ――仲良くしたくない。

 と思っているときは――

 実は――

 その「だれか」に、あなたは無意識(むいしき)の関心を向けてしまっているからです。

 

 ふつう、

 ――仲良くしたい。

 と思っているときと同じくらいに強い関心を向けてしまっています。

 

 そうしたなかで――

 相手の関心が自分に向かないように工夫をつづけることは――

 けっこう大変なことです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』