マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

人と人との関係は“親孝行”の段階の親子関係よりも3倍くらい複雑――

 人と人との関係の複雑(ふくざつ)さについて――

 きのうまでに、のべてきました。

 

 まず、相手が自分と、

 

 1)「仲良くしたい」と思っている場合

 2)「仲良くしたくない」と思っている場合

 3)「どちらでもない」と思っている場合

 

 の3つに場合分けをして――

 それぞれの場合について、さらに3つの場合分けをして、

 

 1)相手が自分と「仲良くしたい」と思っているとき

  1-1)自分も「仲良くした」と思っている場合

  1-2)自分は「仲良くしたくない」と思っている場合

  1-3)自分は「どちらでもない」と思っている場合

 

 2)相手が自分と「仲良くしたくない」と思っているとき

  2-1)自分は「仲良くしたい」と思っている場合

  2-2)自分も「仲良くしたくない」と思っている場合

  2-3)自分は「どちらでもない」と思っている場合

 

 3)相手が自分と「どちらでもない」と思っているとき

  3-1)自分は「仲良くしたい」と思っている場合

  3-2)自分は「仲良くしたくない」と思っている場合

  3-3)自分も「どちらでもない」と思っている場合

 

 の9つの場合分けをします。

 

 かなり複雑ですね。

 

 これら9つの場合のうち、1)の3つの場合が、

 ――親孝行(おやこうこう)

 の段階(だんかい)の親子関係に当たります。

 

 ところで――

 

 このような9通りの場合分けをしたとしても――

 現実の人と人との関係は、もっと複雑です。

 

 例えば――

 今は、

 ――仲良くしたい。

 ――仲良くしたくない。

 ――どちらでもない。

 の3つに場合分けをしましたが――

 

 本当は、

 ――仲良くしたい

 と、

 ――どちらでもない。

 との中間などもありうるはずで――

 

 その中間と、

 ――仲良くしたい。

 や、

 ――どちらでもない。

 との中間などもありうるはずなのです。

 

 このように考えていくと――

 9通りどころか、何十通り、何百通りもの場合分けが必要になってくるとわかります。

 

 よって――

 大切なのは、

 ――人と人との関係は9通り――

 とか、

 ――“親孝行”の段階の親子関係は3通り――

 とかいうことではなくて――

 

 ――人と人との関係は“親孝行”の段階の親子関係よりも3倍くらい複雑である。

 ということです。

 

 つまり、

 ――“親孝行”の段階の親子関係

 は、

 ――人と人との関係

 を学ぶのに、ちょうどよい複雑さである――

 ということです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』