――科学(かがく)
が本物であるためには、
――反証可能性(はんしょうかのうせい)
と、
――再現性(さいげんせい)
との2つのことが約束をされていなければならない――
と、きのう、のべました。
――反証可能性
とは、
――仮説がまちがっているときは、どこがどんなふうにまちがっているのかが、ハッキリとわかる、ということ
であり、
――再現性
とは、
――実験・観察は何回でも繰(く)りかえすことができて、その度に、結果は、いつでも同じである、ということ
である――
とも――
……
……
いま、
――“科学”が本物であるためには――
と、のべました。
ということは、科学には偽物(にせもの)があるのか――
と、ふしぎに思った人もいるでしょう。
そうなのです。
科学には偽物があるのです。
偽物の科学は、
――反証可能性
や、
――再現性
が約束をされていません。
偽物の科学では、
――仮説
は、決して、まちがうことがないように――あとで、どうにでも、いいわけができるように――立てられます。
また、
――実験・観察
は、あるときには成功をするけれども、別のあるときには、どういうわけか成功をしないと、いいわけがなされます。
そのような科学は偽物です。
偽物ですから――
信じてはいけません。
――そんなのはウソだ!
と、しっかり見ぬけなくてはならない――
が――
学校で理科の勉強をしっかりやっていない人は――
その偽物の科学が、たしかに「偽物である」ということを、しっかり見ぬくことができないのですね。
うっかり「うわぁ~、すごい科学だなぁ~」と騙(だま)されてしまいます。
……
……
だいじょうぶです。
――反証可能性
と、
――再現性
との2つ――
これら2つの約束事をしっかりとわかっていれば――
偽物の科学に騙されることは、まず、ありません。
『10歳の頃の貴方へ――』