脳(のう)にとっての、
――算数・数学の役割(やくわり)
とは、
1)脳の働きを通して世界の仕組みを知る。
2)脳の働きを文字や数字や記号で表す。
3)脳の働きのターゲットを特定の情報(じょうほう)に限(かぎ)る。
4)脳の働きを通して脳の働きの仕組み自体を知る。
の4つである――
ということを、のべています。
おとといや、きのうは、
1)脳の働きを通して世界の仕組みを知る。
2)脳の働きを文字や数字や記号で表す。
について、のべました。
12月3日の喩(たと)え話――「家」と「家の窓(まど)」との喩え話――に基(もと)づくと――
これらは、それぞれ、
――家の中から外の様子をうかがう。
と、
――家の中に明かりを入れる。
とに当たります。
きょうは、
3)脳の働きのターゲットを特定の情報に限る。
について、のべましょう。
これは、
――家の中に風を通す。
に当たります。
――脳の働きのターゲットを特定の情報に限る。
ということの意味がわかるためには、
――家の中に風を通す。
の「風」が喩えている内容を知ることが必要です。
この「風」は、
――数や形
を指しています。
より正しくは、
――数や形に関わる情報
です。
この、
――数や形に関わる情報
こそが――
算数・数学で扱(あつか)うものなのです。
2023年9月30日に、ぼくは、
――算数で習うのは、主に数や形のことである。
と、のべました。
それを思い出して下さい。
よって、
――脳の働きのターゲットを特定の情報に限る。
とは、
――脳が数や形に関わる情報だけを扱うようにする。
という意味です。
もう少し、わかりやすくいうと、
――数や形のことだけを考えるようにする。
ということですね。
――算数・数学
という名の“窓”を開ければ――
その“窓”を通って、
――数や形に関わる情報
という名の“風”が入ってくるであろうことは――
すぐにわかるでしょう。
『10 歳の頃の貴方へ――』