マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

わからなかったことを、わかるようにする

 国語や英語では、

 ――解(と)き明かす

 ということができない――

 と、きのう、のべました。

 

 ――説き明かす

 ということなら、できるけれども――

 

 ――解き明かす

 ということはできない――

 

 それは――

 算数・数学でないと、できない――

 と――

 

 ……

 

 ……

 

 では、

 ――解き明かす

 とは、どういうことなのか――

 

 ……

 

 ……

 

 その前に、

 ――説き明かす

 とは、どういうことなのかについて、のべましょう。

 

 これは、

 ――説明をする

 ということです。

 

 ――説明をする

 というのは、

 ――意味が変わらないように注意をしながら、より多くの言葉で置きかえる。

 ということです。

 

 よって、

 ――どのように説明をするのか。

 というのは、純粋(じゅんすい)に、言葉の置きかえの問題なのです。

 

 これに対し、

 ――解き明かす

 というのは、

 ――解明(かいめい)をする

 ということです。

 

 これは、

 ――それまで、よくわからなかったことを、よくわかるようにする。

 という意味です。

 

 もう一度、

 ――月は地球の周りを回っている。

 ということを例にとって、のべましょう。

 

 月が地球の周りを回っているのは――

 月と地球とが互(たが)いに力をおよぼしあって引きあっているから――

 と考えることができます。

 

 この、

 ――月と地球とが互いに力をおよぼしあって引きあう力

 というのが――

 実は、ぼくらにとって、なじみのある力である――

 というのが、

 ――万有引力(ばんゆういんりょく)の法則(ほうそく)

 です。

 

 それは、

 ――物が地面に落ちようとする力

 です。

 

 実は――

 

 ここまでは、

 ――説明をする

 なのですね。

 

 ――解明をする

 というのは――

 例えば、

 ――“月と地球とが互いに力をおよぼしあって引きあう力”は、たしかに“物が地面に落ちようとする力”と同じであった。

 ということをたしかめることです。

 

 算数・数学の考え方――つまり、数や形の考え――を使って、

 ――“月と地球とが互いに力をおよぼしあって引きあう力”は、たしかに“物が地面に落ちようとする力”と同じであった。

 と考えたとしても、おかしな点が一つもない――

 ということをたしかめます。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』