マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

問題を自分で作れるかどうか(3)

 算数・数学の問題について――

 例えば、問題1を「90 ° 回転」型(がた)の解き方で解こうとする発想に基(もと)づけば――

 問題2は、問題1から自然に作りだせる――

 と、きのう、のべました。

 

 問題1と問題2とは、次の通りです。

 

   *

 

問題1

 一辺の長さが 10 cm の正方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並(なら)んでいる。いま、辺ABの中点をE、辺DAの中点をFとし、点Dと点Eとを結ぶ線と点Cと点Fとを結ぶ線との交点をGとする。このとき、三角形BCGの面積を求めよ。

 

問題2

 一辺の長さが 10 cm の正方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並んでいる。いま、正方形ABCDの対角線の交点をO、辺ABの中点をEとする。点Dと点Eとを結ぶ線DEを、点Oを中心に時計回りに 90 ° 回転させ、線CFとする。線CFと線DEとの交点をGとするとき、三角形BCGの面積を求めよ。

 

   *

 

 同じようにして――

 1月16日にのべた解き方――「〇 + ✕ = 90 °」型の解き方――や、1月17日にのべた解き方――「砂時計(すなどけい)」型の解き方――に基づいても――

 新たに問題を作りだすことができる――

 とも、のべました。

 

 みなさん、作ってみましたか。

 

 ……

 

 ……

 

 問題1を「〇 + ✕ = 90 °」型の解き方で解こうとする発想に基づけば――

 例えば、問題3が作りだせます。

 

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問題3

 一辺の長さが 10 cm の正方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並んでいる。いま、辺ABの上に点Eを、辺DAの上に点Fを、それぞれ角ADEと角DCFとが同じ大きさであるようにとる。点Dと点Eとを結ぶ線と点Cと点Fとを結ぶ線との交点をGとして、三角形DFGの辺DGの長さが辺FGの長さの 2 倍であるとき、三角形CDGの面積を求めよ。

 

   *

 

 また――

 問題1を「砂時計」型の解き方で解こうとする発想に基づけば――

 例えば、問題4が作りだせます。

 

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問題4

 辺ABの長さが 10 cm で辺BCの長さが 20 cm である長方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並んでいる。いま、辺DAの上に点Eをとり、点Cと点Eとを結ぶ線と対角線BDとの交点をFとする。角ABFと角BCFとが同じ大きさであるとき、三角形CDFの面積を求めよ。

 

   *

 

 これらのほかにも、たくさん問題が作りだせます。

 

 答えが1つというわけではないのですね。

 

 この、

 ――答えが1つではない。

 というところが――

 まさに図画工作(図工)の雰囲気(ふんいき)なのです。

 

 算数・数学の授業は、

 ――問題を自分で作る。

 ということがテーマになれば、もう少し明るくて活発な雰囲気になる――

 と、ぼくが1月14日に、のべたのは――

 そうしたわけです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』