算数・数学の問題について――
例えば、問題1を「90 ° 回転」型(がた)の解き方で解こうとする発想に基(もと)づけば――
問題2は、問題1から自然に作りだせる――
と、きのう、のべました。
問題1と問題2とは、次の通りです。
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問題1
一辺の長さが 10 cm の正方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並(なら)んでいる。いま、辺ABの中点をE、辺DAの中点をFとし、点Dと点Eとを結ぶ線と点Cと点Fとを結ぶ線との交点をGとする。このとき、三角形BCGの面積を求めよ。
問題2
一辺の長さが 10 cm の正方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並んでいる。いま、正方形ABCDの対角線の交点をO、辺ABの中点をEとする。点Dと点Eとを結ぶ線DEを、点Oを中心に時計回りに 90 ° 回転させ、線CFとする。線CFと線DEとの交点をGとするとき、三角形BCGの面積を求めよ。
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同じようにして――
1月16日にのべた解き方――「〇 + ✕ = 90 °」型の解き方――や、1月17日にのべた解き方――「砂時計(すなどけい)」型の解き方――に基づいても――
新たに問題を作りだすことができる――
とも、のべました。
みなさん、作ってみましたか。
……
……
問題1を「〇 + ✕ = 90 °」型の解き方で解こうとする発想に基づけば――
例えば、問題3が作りだせます。
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問題3
一辺の長さが 10 cm の正方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並んでいる。いま、辺ABの上に点Eを、辺DAの上に点Fを、それぞれ角ADEと角DCFとが同じ大きさであるようにとる。点Dと点Eとを結ぶ線と点Cと点Fとを結ぶ線との交点をGとして、三角形DFGの辺DGの長さが辺FGの長さの 2 倍であるとき、三角形CDGの面積を求めよ。
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また――
問題1を「砂時計」型の解き方で解こうとする発想に基づけば――
例えば、問題4が作りだせます。
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問題4
辺ABの長さが 10 cm で辺BCの長さが 20 cm である長方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並んでいる。いま、辺DAの上に点Eをとり、点Cと点Eとを結ぶ線と対角線BDとの交点をFとする。角ABFと角BCFとが同じ大きさであるとき、三角形CDFの面積を求めよ。
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これらのほかにも、たくさん問題が作りだせます。
答えが1つというわけではないのですね。
この、
――答えが1つではない。
というところが――
まさに図画工作(図工)の雰囲気(ふんいき)なのです。
算数・数学の授業は、
――問題を自分で作る。
ということがテーマになれば、もう少し明るくて活発な雰囲気になる――
と、ぼくが1月14日に、のべたのは――
そうしたわけです。
『10 歳の頃の貴方へ――』