マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

神経と精神と

 ――神経

 とは、

 ――身体における糸状の構成物かつ情報の伝達路

 である、と――

 ひとまずは、いえる。

 

 糸のように細くて長い物が――

 身体の中で精緻に編み込まれ、複雑で秩序のある一つの装置――神経の装置――を成している。

 

 その装置が――

 身体の外部の情報を受け入れ――

 その情報に何らかの処理を施すことによって――

 身体の内部の情報が生み出され――

 その情報が身体の動作となって現れる。

 

 その「身体の動作」の中には――

 ヒトであれば――

 発想や発言などの「動作」とは呼び難いようなことも含まれる。

 

 ――身体の外部の情報

 を受け入れ――

 その“情報”に何らかの処理を施すことを、

 ――知覚

 と呼ぶ。

 

 その“知覚”によって、

 ――身体の内部の情報

 が生み出され――

 その“情報”が身体の動作となって現れることを、

 ――運動

 と呼ぶ。

 

 ――神経の装置

 は、知覚と運動とを延々と繰り返す。

 その繰り返しは、殆ど同時並行といってよい。

 

 知覚をしながら運動をする――

 運動をしながら知覚をする――

 

 この営みが、

 ――精神

 と呼ばれる。

 

 少なくとも概略は、そうである。

 

 『随に――』