自然界のある部分について――
時刻 t における状態のエントロピー、
S (x, t) = − ln p (x, t)
や――
その状態が時刻 t で実現をする確率、
p (x, t)
に含まれる変数 x ――状態を決める変数 x ――が意味をしていることは――
少なくとも直観的には――
少し判りづらい。
ただし、ln は高校の数学で学ぶ自然対数である。
この変数 x は――
その状態で起こっている、
――事象
と捉えることができる。
――出来事が、起こっているか、起こっていないか。
である。
状態とは――
何らかの出来事が――
今、起こっているか――
今まさに起こり始めているか――
今まさに起こり終えているか――
あるいは――
何の出来事も――
起こっていないか――
などである。
――出来事が、起こっているか、起こっていないか。
だけに着目をするのは――
情報の量を扱っているからである。
もし――
情報の質も扱うのであれば――
どんな出来事が起こっているのかにも着目をせねばならぬ。
が――
ここでは、情報の量しか扱わぬ。
よって――
どんな出来事が起こっているかは無視をする。
以上のことが前提であるため――
例えば、
∫ p (x; t) dx = 1
や、
∫ p (x; t) S (x; t) dx
= ∫ p (x; t)(− ln p (x; t))dx
などの積分の計算にも――
意義を見出せる。
もし――
情報の量だけでなく、情報の質も扱うのであれば――
このような計算によって何か大切なことが抜け落ちるのは――
自明である。
『随に――』