女性のベルトは色っぽい。
ほとんど「妖艶」といっても良いくらいである。
昔から気になっていた。
(どうしてベルトなんかが色っぽいんだろうか)
と――
ベルトであれば、スカートだろうとスラックスだろうと、とくに変わりはない。
とにかくベルトが締められていれば色っぽく感じるのである。
なぜか?
未だに結論は出ていないのだが――
一ついえることは――
「少女のベルト」よりは「女のベルト」のほうが色気がある、ということだ。
ベルトの色気というものは、どうやら、ウエストの括(くび)れが明瞭だと、より一層、強まるらしい。
男のベルトは、とくに何とも感じぬ。
それは、僕が男だからなのか、それとも、人類普遍の原理なのか。
もし、ベルトの色気がウエストの括れに密に関わるならば――
なぜ、女性のベルトが色っぽいのかという議論は、生物学的な常識論に収まるであろう。
要するに、女性の肉体美に男が惹かれているだけの話である。
生物学的な常識論を忌避するものではないが――
それでは、議論が、あまりにもつまらぬ。
何か面白い着眼点はないものか――
実をいうと――
全くないわけではないのだが――
その手の話を、僕が遠慮なく展開すると、どうしようもなく下品になるので、今日のところは、やめておく。