女性のファッションは飽きませんね。
色々なことを考えさせられる――
まず――
着る人のためのファッションなのか、見る人のためのファッションなのか――
その「見る人」は、同性なのか異性なのか――
そこからして、スタンスがまったく違ってきます。
僕は男ですから、
女性のファッション = 異性(男)が見るためのファッション
とみなしがちです。
こういう視点を、例えば、女性向けの服飾店に持ち込むと――
かなりの猥褻感が漂うのですが――
もちろん――
漂っているのは僕の頭の中だけであって――(笑
そこで買い物をする女性客や接客をしている店員さんたちにとっては、まったく無縁の感覚なわけです。
それを自覚して――
もう一度、気を取り直して女性向けの服飾店をみてまわるとき――
それまでは思いもしなかった世界が開けてくるのです。
例えば、
女性のファッション = 自分が着るためのファッション
とみなせば、その前提として、
――もし自分が女だったら――
という視点に立たねばなりません。
こんな着想を楽しむのは小説家くらいでしょうが――
僕は子供の頃から小説を書いているので、大筋では問題がないのですね。
小説の登場人物は全て、書き手自身が投影されているとみなすことができます。
書き手自身は、そんなことは全く意識したくないのですが――だって、気持ち悪くなるので――でも、たぶん、それは否定しようのない真実です。
だから――
僕が小説を書くときに、そこで描かれる女性の登場人物は全て、僕自身が投影されているとみなさざるをえません。
……
……
ああ、気持ち悪い――(笑
……
……
であるならば――
例えば、僕が女性向けの服飾店をみてまわるときに――
僕の目の前に広がっている世界というのは――
僕が小説で描く女性登場人物たちの内面世界――
ということになります。