学校教育の意義をどこに見出すかは、簡単には決められません。
社会に出た後で役に立てられることを学ぶという意義が考えられるならば――
社会に出たら簡単には学べないことを学ぶという意義も考えられます。
どちらの意義も、簡単には否定できません。
人生を豊かに過ごすには、どちらも必要な観点だからです。
ところが――
現実の学校教育は、チグハグなことになっています。
大雑把にいってしまうと、看板と実態とが解離しているのです。
看板は「社会に出た後で役に立てられることを学ぶ」であるのに――
実態は「社会に出たら簡単には学べないことを学ぶ」になっています。
看板を実態の通りに書き変えるか――
看板の通りの実態に置き換えないといけません。
ちなみに――
僕は、前者のほうが望ましいと思っています。
つまり、実態を尊重し、看板を変更するということです。
社会に出て役に立てられることは、社会に出てから学んだほうが現実的です。
社会に出たら簡単には学べないことは、社会に出る前に学んでおくほうが賢明でしょう。