今を生きるか、先を生きるか――
大きな分かれ目です。
今を生きるというのは、現在の楽しみを優先して暮らすということです。
先を生きるというのは、未来の楽しみを優先して暮らすということです。
例えば――
社会人が仕事をこなしつつも趣味に没頭するのは「今を生きる」ですし――
学生がクラブ活動を抑えて単位取得に専念するのは「先を生きる」です。
一般に、若いうちは先を生きるのがよいでしょう。
若ければ、その分、長い未来を見込めるからです。
が、歳をとれば、今を生きるのがよいでしょう。
歳をとる分、長い未来が見込めないからです。
重要なことは――
人は、ある時点で「先を生きる」を「今を生きる」に切り替えることが必要だということです。
この時点を見極めることが、人生を総合的に設計する上では、大変に重要です。
その重要性は、子供のときから十分に弁えておくのがよいでしょう。
この点は、ことの性質上、学校教育では限界があるはずです。
家庭教育の主要な目的なのだろうと思います。