マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「リベンジ」が好きになれない

 ――リベンジ

 という言葉が流行していますね。
 かなり息の長い流行です。

 元になっているのは、英語の

 ―― revenge

 という言葉で、「復讐」とか「報復」といった意味です。
 それが和製英語になって、今の語意に定着したようですよ。

 1990年代には格闘技の業界で好んで使われていたようですが――
 1999年に、当時のプロ野球松坂大輔投手が、報道陣へのコメントに用いてからは、完全に市民権を得たようです。

 が――
 僕は、この言葉が好きになれなくてね~。

 松坂投手のコメントとして伝えられた当時から、好きにはなれませんでした。

 理由は、オリジナルの「revenge」がもっている意味です。

「復讐」とか「報復」とかいった概念は、かなりキツいと思うのですよね。

 あえていえば――
 人間の心の醜い部分を表している、と――

 それをオブラートに包んで誤摩化しているのが――
「リベンジ」という言葉の実体であるように思えてなりません。

 きょうも、ネットのニュースで、フィギュア・スケートの浅田真央選手が世界選手権の会場であるイタリアに出発することが伝えられているときに、

 ――いざ、リベンジ

 という言葉が添えられていて――
 かなりゲンナリしました。

 美しさを競うスポーツに、人間の心の醜い部分を思い起こさせるような言葉は、ちょっと不釣り合いだと思うのですがね~。

 逆に、バランスがとれていていいのかな(笑