マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

ホントをウソで修飾する

 ウソっぽいことをホントらしくいうのと――
 ホントっぽいことをウソらしくいうのとでは――
 手法は全く異なりますが――
 どちらも、

 ――人を惹き付けうる。

 という点では、有効でしょう。

 ウソは、やはり魅力的なのです。

 そもそも、ウソは伝わりやすい――
 人々が「そうであって欲しい」とか「まさか、そんな……」と思うような内容なのですから――

 が――
 実際に大切なのは、ウソではなく、ホントなのですよね。

 情報に価値があるのは、ホントのほうです。

 価値のある情報に、その価値に見合った魅力を備えさせる――
 そのために、ホントをウソで修飾する――

「ホントをウソで修飾する」というのは、「ホントとウソとを混同させる」という意味ではありません。

 ホントとウソとがキッチリと見分けられるようにした上で、あえて混在させる――
 そういうことです。

 それは、何かを伝えるときの必要悪といっていいでしょう。