あらかじめ話をしようと思っていたことを――
話の直前になって、
(やっぱ、や~めた!)
と思うことがあります。
理由としては、
――何か他のことを話そうと思ったから――
が多いのですが――
それ以外にも、
――その話を急にしたくなくなったから――
ということが少なくなく――
そういうときは――
当たり前ながら――
その後の対応に、けっこう難渋をします。
(とにかく早く別の話題を探さないといけないな~。う~ん、どうしよう……)
というように――
以前は、何とか別の話題を探してこようと思って、あたふたと冷や汗をかきながら、その場を取り繕っていたりしたのですが――
最近は、
(まあ、いいかぁ……)
と開き直っています。
(何かいい話題が思い浮かぶまでは黙っておこう)
とか、
(どうでもいい軽い話をしてお茶を濁しておこう)
と思うようになったのです。
実は、そうやって黙っていたりお茶を濁したりしていたことが、あとあとまで相手の印象に残ったりするから、わかりません。
それも、悪い印象とは限らず、むしろ良い印象だったりする――
不思議なものです。
言外に無意識のメッセージが発せられていて――
それが、かえって雄弁に感じられるのかもしれません。