会話がスムーズに成立するには、会話を交わす両者の間で、多くの前提が共有されていなければなりません。
ところが――
前提の共有というのは、そう簡単なことではありませんから――
会話は、しばしば滞ります。
会話が滞ったときには、努めて前提を疑うことです。
相手のいっていることの意味が、なかなか把握できないときは、自分の前提と相手の前提とが食い違っているのです。
が――
その食い違いに気づくのは難しい――
ですから――
僕らが、まず気をつけることは、
――会話が滞ってしまってもイライラしないように意識する。
ということでしょう。
会話が滞ることは、よくあります。
会話は、よほどの条件が揃わない限りは、滞るものなのです。
その滞りを解消するには、相手と自分との前提の食い違いを見出さなければなりません。
が、それを見出すのには、けっこうな時間と手間とがかかる――
会話が滞る度に苛立っていたのでは、疲れきってしまいますね。