いわゆる組織の中では――
上司は部下に、
――当事者意識をもたせる。
ということが重要だと考えられています。
この場合の「当事者意識をもたせる」とは――
部下に自分の裁量の範囲を正確に把握させ、その裁量の範囲内で決断をさせ、その決断には責任が伴うことを意識させる、ということです。
が――
当事者意識をもたせるのは、部下にとっても大切でして――
つまり――
上司が部下にだけでなく、部下が上司に当事者意識をもたせることも大切なのです。
この場合の「当事者意識をもたせる」とは――
上司に十分な情報を提供し、具体的な判断材料を与え、あたかも自分が現場に連れて来られたかのように錯覚させる、ということです。
どちらも、必要なのは想像です。
自分が、自分の部下であったなら――
自分が、自分の上司であったなら――
2つの想像に共通していることは――
どちらも、組織が目的を達成するための想像であって、自分が出世や保身を企図するための想像ではない、ということです。