マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

当事者意識をもたせる

 いわゆる組織の中では――
 上司は部下に、

 ――当事者意識をもたせる。

 ということが重要だと考えられています。

 この場合の「当事者意識をもたせる」とは――
 部下に自分の裁量の範囲を正確に把握させ、その裁量の範囲内で決断をさせ、その決断には責任が伴うことを意識させる、ということです。

 が――
 当事者意識をもたせるのは、部下にとっても大切でして――

 つまり――
 上司が部下にだけでなく、部下が上司に当事者意識をもたせることも大切なのです。

 この場合の「当事者意識をもたせる」とは――
 上司に十分な情報を提供し、具体的な判断材料を与え、あたかも自分が現場に連れて来られたかのように錯覚させる、ということです。

 どちらも、必要なのは想像です。

 自分が、自分の部下であったなら――
 自分が、自分の上司であったなら――

 2つの想像に共通していることは――
 どちらも、組織が目的を達成するための想像であって、自分が出世や保身を企図するための想像ではない、ということです。