音楽について考えていて――
いつも思うことがあります。
それは――
曲に言葉でタイトルをつけるというのは――
おかしくないでしょうかね。
例えば、ドビッシューのピアノ曲『月の光』を、
――月の光
と呼びならわすのはヘンではないか、ということです。
(それ、なんか違う)
と思うのです。
唄に言葉でタイトルをつけるのはよいのです。
例えば、シューベルトの歌曲『野ばら』を、
――野ばら
と呼びならわすのは構いません。
唄は歌詞を含みます。
歌詞は言葉です。
つまり、唄の要素として言葉があります。
言葉で唄にタイトルをつけたとしても、何ら違和感はありません。
が――
曲は歌詞を含みません。
言葉からは自由です。
それなのに――
言葉でタイトルをつける――
強い違和感を覚えます。
もちろん、現実には仕方のないことです。
言葉を使わないタイトルなどは、想定しえませんので――
が――
もしかなうことなら――
曲には曲の要素でタイトルをつけるのがよいでしょう――例えば、旋律の一部とか――
……
……
ちょっと無理そうですがね~。