マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

忘れてほしくないのは

 きのうは3月11日でした。

 2年前のきのう――
 いわゆる東日本大震災が起こりました。

 ですから――
 マスメディアは、こぞって震災のことを取り上げています――「私たちは忘れない」といって――

 が――
 実際に3月11日に被災した人で――
 3月11日のことを「思い出したい」と思う人が、
(はたして、どれくらい、いるだろうか)
 と思うのです。

 ――できることなら、さっさと忘れてしまいたい。

 そう思っているのではないのでしょうか――あの日、つらく苦しい思いをした人たちほど――

 そういう人たちが、決して忘れてほしくないと思うことは――
 3月11日に起こったことそれ自体ではなくて――

 3月11日に起こったことによって今も苦境に立たされている自分たち自身の生活や――
 そんな生活を送らざるを得ない胸の内――
 なかなか展望が開けない将来への苛立ちや絶望感――

 そういうもので、あるはずです。