自分のことなら、目標を多少は高く掲げてもよいかとは思いますが――
自分たちのことは、そうはいきません。
自分だけの場合と自分以外の誰かがいる場合とでは、話が大きく変わってくる――
自分だけの場合は、いくらでも高い目標を設定できます。
その結果、なかなか目標に到達できなくても、自分1人が頑張り続ければ、それでよい――
が、自分以外の誰かがいる場合は――
なかなか目標に到達できなければ、その分、その「自分以外の誰か」も等しく頑張り続けなければいけない――
もし、その「自分以外の誰か」が大勢いる場合は、そのことはすぐに納得できます。
例えば、会社などではそうです。
大きな組織では、皆が程よく頑張れる目標を定めることが何よりも大切です。
が――
その「自分以外の誰か」が1人しかいない場合には、そう簡単ではありません。
典型例は夫婦です。
あるいは、一対一の親子――
おそらく、
――相手が1人なら何とかなるだろう。
と無意識に思ってしまうのでしょう。
ここでいう「何とかなる」というのは――
少しくらい高い目標を設定しても、一緒に頑張ってくれる――あるいは、一緒に頑張るように仕向けることができる――ということです。
たとえ、1人であっても、他者は他者なので――
一緒に頑張るように同意を取りつけることも、指示に従わせることも至難の業なのですが――
それが、なかなか実感できないのですね、相手が1人だと――