マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

作家の竹内薫さんが

 作家の竹内薫さんが、本日、新刊を出版されました。

 総合法令出版さんからで、タイトルは、

 ――失敗が教えてくれること

 です。

 竹内薫さんといえば多作の作家さんのお一人ですが――
 その竹内さんのご本を『道草日記』でご紹介するのは、たぶん、きょうが初めてです。

 なぜ、きょうご紹介するのかといえば――
 それは僕が監修として関わらせていただいたからでした。

 良い経験をさせて頂きました。

     *

 いわゆる、

 ――失敗

 に興味をもつようになってから――
 20年くらいが経ちます。

 20年前――
 僕は大学生でした。

 なぜ当時の僕が「失敗」に興味をもつようになったのか――

 興味の起点は日本の近現代史です。

 今から19年前の1995年は、

 ――終戦50周年

 でした。

終戦」といわれてピンとこない人も多くなってきたでしょうか。

 第2次世界大戦あるいは太平洋戦争(大東亜戦争)が終結してからの50年です。
 この「終戦」は、少なくとも世界史的には、日本の敗戦・降伏を意味しています。

 いわば国家規模の失敗です。

 1970年代生まれの僕にとって――
 この「失敗」は、自分の祖父母や父母が生々しく体験した挫折でした。

 2014年の今になって振り返ってみると――
 当時の日本社会はまだ、この「失敗」に様々な影響を受けていました。

 良い影響があれば悪い影響もありました。

 その影響のせいで、大人たちが我を忘れて激論を巻き起こすことも、決して珍しくはなかったのですね。

 当時、大人になりたてだった僕は、
(この「失敗」の原因は、なんだったんだ?)
 という思いにかられました。

 当時の僕の感情も思考も、この「失敗」の影響を色濃く受けていました。
 その影響のせいで、大学の同級生らと激しく罵り合ったこともあります。

(なんで、こんなことで、罵ったり罵られたりせにゃならんのだ?)
 と、溜め息をついた記憶もあります。

 それゆえに――
 僕は、失敗に興味をもつようになったといえます。

 日本の敗戦・降伏についてはもちろんのこと――
 いわゆる「失敗」それ自体にも興味をもつようになったのです。

     *

 以上の話題は――
 今回の竹内さんのご本には出てきませんが――

 それでも――
 きょうの『道草日記』で少しでもご関心を抱かれた方は――
 ぜひ『失敗が教えてくれること』をお買い求め頂きますように――