マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「創造には時間が必要だ」

 創造には時間が必要ですが――
 時間には創造は必要ありません。
 
 何か新しい物や事を作ろうと思った時には――
 それに見合うだけの十分な時間をかけなくてはなりませんが――
 
 十分に時間をかけたからといって――
 何か新しい物や事を作れるわけではないのですね。
 
 創造は、そんなに甘くはない――
 
 ところが――
 これら2つを混同する人が――
 時に、いるそうです。
 
 ――創造には時間が必要だ。
 
 といわれたら、
 
 ――時間をかけたからといって誰もが創造的になれるわけではない。
 
 と言い返してみたり――
 
 それは、その通りなのですが――
 
 ……
 
 ……
 
「創造には時間が必要だ」というのは――
「時間さえかければ誰でも創造的になれる」といっているわけではないのですよね。
 
 この違いを瞬時に把握するには――
 高校の数学で学ぶ「必要条件」や「必要十分条件(同値)」の概念を正しく理解しておく必要があります。
 
 例えば、
 
   実数Rについて
   Rの2乗が4以上であることは
   Rが2以上であるための必要条件である
 
 とか、
 
   三角形について
   3つの辺の長さが等しいことは
   3つの角の大きさが等しいための必要十分条件である
 
 といった命題の真偽を正しく理解しておく必要があります。
 
 ……
 
 ……
 
 実は――
 こうした概念を正しく理解するのは、
(高校では遅いのではないか)
 と、何気なく思っています。
 
 別に、中学でも良いのではないか――
 
 ひょっとして、小学校でも……。
 
「必要条件」や「必要十分条件」の概念を数学の題材(実数や三角形など)から切り離して教えれば済む話です。
 
 例えば、
 
   場所について
   宮城県内にいることは
   仙台市内にいるための必要条件である
 
 とか、
 
   時刻について
   午後6時10分前までに着くということは
   午後5時50分までに着くための必要十分条件である
 
 といった命題を通して教えれば――