僕は――
10代や20代の頃は、すごく物語に興味をもっていて――
小説やマンガや映画やTVドラマなど、色々な物語に触れるように努力をしていました。
が――
30代を過ぎ、40代にさしかかって――
だんだん物語への関心が薄れてきたのを感じています。
それは、おそらく――
多くの物語が、主題ないし主要な副題として、人の争いごとを扱っているからでしょう。
10代や20代の頃は――
僕は、たしかに人の争いごとに興味をもっていました。
それが――
30代を過ぎ、40代にさしかかって――
だんだん人の争いごとに興味がもてなくなってきた――
(こういうことで、人は争うのか)
ということが、何となくわかってきた――
たぶん――
人の争いごとのパターンをほぼ知り尽くしてしまったのでしょう。
それゆえに――
物語に以前ほどは関心を抱けなくなってしまったように思います。
では、人の争いごとを扱わない物語に軸足を移せばよいではないか――
といわれそうですが――
今は、まだ――
そういう気持ちには、なれないのですよね。
何となく今も思っているのです。
(人間の争いを描いてこそ物語である)
と――
(人間の争いを描かない物語は、本物の物語ではないのではないか)
と――