世の中の失敗の大半は、
――再起可能の損害を被る失敗
か――
もしくは、
――再起可能の損害を被る失敗と利益を取り損ねる失敗との“抱き合わせ”
です。
おそらく、「再起可能の損害を被る失敗」との“抱き合わせ”になっていない失敗――純粋な「利益を取り損ねる失敗」というのは――
かなり珍しいでしょう。
何しろ、それは、
――宝くじを人から無償で譲り受けて、当選番号を確認したら、外れていた。
というような失敗なのですから――
よって――
失敗をひどく恐れる人というのは、利益を取り損ねることを恐れるのではなくて、再起可能の損害を恐れるのです。
逆に――
失敗をほとんど恐れない人というのは、再起可能の損害をまったく恐れないのですね。
――再起可能の損害を被っても、面倒くさがらずに、被った損害を取り返せばよい。
と思っています。
当たり前ですが――
では――
失敗をひどく恐れる人とほとんど恐れない人との違いは何か――
それは――
被った損害を取り返すことに躊躇するかしないかの違いです。
別の言い方をすれば――
失敗をひどく恐れる人は、被った損害を取り返すことを、
――面倒くさい。
と思い――
失敗をほとんど恐れない人は、そうは思いません――面倒くさがらずに、その都度、取り返そうとする――
つまり――
失敗をほとんど恐れない人というのは――
一言でいえば――
マメなのです。